小学生の頃、夏休みの宿題として課された「アサガオの観察」を
祖父に一任し、自分は日が暮れるまで野山を駆け回っていた私、児玉ですが、
年を重ねるにつれ、ようやく「自然と接する」気持ちが芽生えてきました。
そんな中、先月の29日、
前日のポカポカ陽気から一転、満開の桜と降りしきる雪を初めて目の当たりにしました。
3月に降る雪から連想できる言葉は「なごり雪」だけだったので
「桜隠し」という言葉があったことにも驚きました。
まさに雪が桜を隠した、幻想的な景色にぴったりの言葉ですね!
しかし、この言葉が「春の季語」だという記事をどこかで見かけましたが、
予習シリーズ国語小5下の「季語一覧」はもちろん、
家にある歳時記にも記載されていませんでした。
メディア情報を鵜吞みにすることはできませんね!
由来は新潟県の方言など諸説あるみたいですが、
自然を愛でる日本人の心に響く言葉であることには間違いありませんよね。
江戸時代以前の日本人は花が咲く現象を
異なる世界のモノがこの世に現した姿と理解し、
植物のことを異世界とこの世をつなぐ代表的な存在として認識していました。
「異世界には不思議なモノが多い。だから、まさに百花繚乱の姿を植物はこの世に見せるのだ。」
科学的根拠に基づいて現象面を正確に捉えることはとても大切です。
同時に、失われつつある日本人らしい心を持ち続けることも大切ですよね。
わざわざ街に出かけなくても
家の近くにある植物が魅せる、小さくとも確かな変化・成長を感じ取れる豊かな感受性をキミが養える良い機会ですよ!